読みもの > 相談支援・計画
「休みたい」を制度につなぐ
——レスパイトと預かりの選択肢
- 一時的に預かってもらう制度には「日中一時支援」「短期入所」などがある
- 相談先は市区町村の障害福祉窓口か、担当の相談支援専門員
- 使える制度は年齢や状況で違うため、窓口で個別に確認する
子どもと過ごす時間が続くと、ふと「少し休みたい」と思う瞬間があります。その気持ちに理由はいりません。ただ、いざ「預けたい」と思っても、何をどこに聞けばいいのか分からず、そのまま日々が過ぎてしまうこともあります。
ここでは、休息のための預かり——いわゆる「レスパイト」と呼ばれる仕組みについて、どんな選択肢があり、誰に相談できるのかを整理します。
レスパイトとは、どういう意味か
レスパイト(respite)は「一時休止」「小休止」という意味の言葉で、福祉の分野では、家族が日常的なケアから離れて休む時間を持てるようにする支援を指します。障害のある子どもを育てる家庭向けには、預かりの制度がいくつか用意されています。
「休むために預ける」ことに後ろめたさを感じる方もいますが、これは子どもの生活を支える人が続けて力を発揮できるようにするための、制度としての位置づけです。
主な預かりの選択肢
- 日中一時支援:日中の数時間、施設で子どもを預かってもらう仕組み。自治体が実施する事業で、内容や利用時間は自治体・事業所により異なります。
- 短期入所(ショートステイ):数日単位で施設に宿泊しながら過ごす仕組み。急な用事や体調不良のときだけでなく、定期的な利用として使う家庭もあります。
- 放課後等デイサービス:主に学齢期の子どもが放課後や長期休みに通う通所支援。預かりというより発達支援の場としての性格が強いですが、結果として休息につながる場合もあります。
どこに相談すればいいか
まず窓口になるのは、市区町村の障害福祉を担当する部署です。すでに障害児通所支援を利用している場合は、担当の相談支援専門員に聞くのが早いこともあります。相談支援専門員は、こども家庭庁の児童発達支援ガイドライン(令和6年7月)でも、家庭全体の支援を調整する役割として位置づけられています。
「まだ困っていないから相談してはいけない」ということはありません。制度は、困りごとが大きくなる前に使えるように用意されています。
利用までの流れと準備
- 市区町村の窓口、または相談支援専門員に「預かりの制度を使いたい」と伝える
- 利用したいサービスの種類(日中一時支援・短期入所など)を確認する
- 受給者証の申請や変更が必要な場合は、案内に沿って手続きする
- 利用できる事業所を紹介してもらい、見学や面談をする
受給者証の手続きにかかる期間や必要書類は自治体・事業所により異なるため、「いつ頃から使いたいか」を早めに窓口へ伝えておくと、見通しが立てやすくなります。利用にかかる費用の自己負担額や上限は年度ごとに見直されるので、詳しくは市区町村の窓口で確かめてください。
使いはじめるときに気になること
初めての場所に子どもを預けることへの不安は、多くの保護者が感じるものです。事業所によっては、短時間の体験利用や見学を受け付けているところもあります。子どもの様子や伝えておきたいことは、発達検査の結果や普段の記録があると伝えやすくなります。記録の伝え方については「発達検査(新版K式など)の結果を、面談でどう伝える」でも触れています。
また、預かりの制度は一度使ったら固定するものではなく、子どもの成長や家庭の状況に合わせて見直していくものです。「きろくのタネ」では、そうした日々の様子を記録しておくことで、相談のときに伝えたいことを整理しやすくしている家庭もあります。
今から、少しずつ残しておく
受診や面談は、まだ先かもしれません。気づいたときに「ひとこと」だけ書いておくと、その日が来たとき、日付つきのA4のノートにまとまります。あなたの言葉は一字も変えません。催促の通知もありません。
きろくのタネを見てみる30日間無料・カード登録なし。Googleアカウントかメールアドレスで始められます。
この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医療上の助言ではありません。制度の詳細や利用条件は自治体・事業所により異なるため、具体的な手続きについては市区町村の窓口や相談支援専門員にご確認ください。