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発達外来の診察で、何を話せばいい?
——短い時間で伝わる準備のしかた
発達外来の診察は、待ち時間は長いのに、先生と話せる時間は思ったより短いものです。数か月ぶりの診察なのに、いざ先生を前にすると「何を話そうと思っていたんだっけ」と頭が真っ白になってしまう——そんな声をよく聞きます。
これは準備が足りないからではなく、数か月分の暮らしを数分で思い出すことが、そもそも無理な相談だからです。だからこそ、前の日までにできる小さな準備が効きます。
診察で先生が知りたいのは「家庭でのようす」
診察室で先生が見られるのは、その日のお子さんの姿だけです。緊張してふだんと違うようすになる子も多く、先生も「家ではどうですか?」と必ず聞きます。つまり、家庭でのようすを知っているのは保護者だけで、それが診察のいちばんの材料になります。
特に伝わりやすいのは、次のようなことです。
- 前回の診察から、新しくできるようになったこと(初めて言えたことば、初めてできたこと)
- 気になっていること・困っていること(いつ頃から・どのくらいの頻度かが添えられると、先生は判断しやすくなります)
- 園や学校、療育の先生から言われたこと
- 生活の変化(環境の変化、睡眠や食事のようすなど)
「その場で思い出す」をやめて、メモを持っていく
準備といっても、立派な資料はいりません。紙1枚のメモで十分です。むしろ枚数が多いと、短い診察時間では読みきれません。
・7月ごろから「かして」が言えるようになった
・8月に入ってから、朝の着替えを嫌がる日が週3〜4回
・保育園の先生から「お友だちへの関心が出てきた」と言われた
・聞きたいこと:着替えの嫌がり方への対応
コツは、日付や時期をつけることと、様子をそのままのことばで書くことです。「発語が増えた」とまとめるより、「『かして』『どうぞ』が言えた」と書くほうが、先生には具体的に伝わります。
聞きたいことは、先に書いておく
診察の終わりに「何か質問はありますか?」と聞かれてから考えると、たいてい思い出せません。聞きたいことこそ、いちばん忘れやすいものです。メモのいちばん下に、質問を1〜2個書いておきましょう。診察の最初に「今日はこれを聞きたいです」と渡してしまうのも、遠慮しなくて大丈夫です。
初めての受診なら、持ち物も少しだけ準備を
発達の診療では、いまの様子だけでなく生まれてからの経過(生育歴)がとても大切にされます(国立障害者リハビリテーションセンター・発達障害情報・支援センターの案内でも、生育歴が重要な情報とされています)。初めての受診では、次のものがあると診察がぐっと進みます。
- 母子健康手帳——妊娠・出産・健診の記録がまとまっている、いちばんの生育歴資料です
- 乳幼児健診で言われたことのメモ・発達検査の結果(受けていれば)
- 園や療育の連絡帳・おたより——集団での様子が分かるもの
- 家庭での様子の短い動画——スマホで十分です。癇癪のとき・遊んでいるときなど、診察室では見られない姿を先生に見てもらえます。メモやノートに「動画があります」と書いておくと、診察の場で切り出しやすくなります
- 困りごとと聞きたいことのメモ——この記事の上で書いたものです
完璧じゃなくていい
毎日記録していなくても、思い出せる範囲のことだけで十分です。空白の期間があっても、先生は責めたりしません。「この1週間だけ思い出して書いた」メモでも、何も持たずに行くのとは大きな違いがあります。
診察は、保護者が試される場ではありません。先生と一緒に、お子さんのこれからを考えるための時間です。小さなメモは、そのための道具のひとつです。
ふだんの「ひとこと」が、そのまま診察のメモになるアプリがあります
きろくのタネは、気づいたときに「ひとこと」だけ記録しておくと、診察の前に行き先を選んで「このまま出す」だけで、日付つきのA4のノートにまとまるアプリです。あなたの言葉は一字も変えません。催促の通知もありません。
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この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、医療上の助言ではありません。お子さんの発達について心配なことがあるときは、かかりつけの医師や専門職にご相談ください。